お知らせ
(5.1.5) 令和5年新年祝賀合同互例会が開催されました
日 時 令和5年1月5日(木)午後5時00分
場 所 甲府記念日ホテル1階昇仙閣
出席者 187名
甲府商工会議所、山梨県経営者協会、山梨経済同友会の山梨県経済3団体合同で開催されました。
コロナのため、本年も3団体役員による会合となりましたが、諸般の事情をお汲み取り賜りますようお願い申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
< 次 第 > (敬称略)
司会 小田切いくみ(UTYアナウンサー)
1 開会のことば 佐々木宏明 (山梨県経営者協会会長)(要旨)
みなさま新年あけましておめでとうございます。これより甲府商工会議所、山梨経済同友会、および山梨県経営者協会合同によります令和5年新年互例会を開催いたします。
新型コロナウィルス感染症の影響はいまだ予断を許さない状況でありますが、こうして多くのみなさまにご出席をいただき、新年のご挨拶ができますことを先ずもって感謝申し上げます。昨年は2月にロシアのウクライナ侵攻が始まり、その後の急激な円安そして歴史的な物価高騰など激動の一年でありました。一方で政府の旅行支援の効果があり県内観光地での売り上げを取り戻すなど、Withコロナの新しい日常を取り戻し、経済活動正常化への動きが着実に進んでいることが実感できた年でもありました。
今年は兎年であります。ウサギは跳ねる特徴があるため、景気が好転または回復する年であると言われています。また、株式市場においては縁起の良い年としても知られています。皆様のこれまでの我慢、そしてご努力が結実し、飛躍の年になりますことを祈念いたしまして、新年互例会の開会のあいさつとさせていただきます。
2 主催者代表あいさつ 進藤 中 (甲府商工会議所会頭) (要旨)
主催団体を代表しましてご挨拶申し上げます。
昨年を振り返りますと、3年目にしてなお感染拡大を続ける新型コロナウィルスやロシアのウクライナ侵攻に起因する世界的なインフレと海外経済の減速など、想定外の環境変化によって私たちの生活が大きな影響を受け、エネルギー価格や原材料価格の高騰、複合的要因による物価上昇や円安の進行、少子高齢化と人口減少、労働力不足等々により、中小小規模事業所は大変厳しい状況に置かれた1年でありました。しかしながら、年の後半には全国旅行補助支援が実施されたことや、外国からの観光客の受け入れが順次拡大されたことにより、コロナ禍で最も影響を受けてきた運輸・観光・飲食・宿泊業界の賑わいが戻って参りました。さらには、ヴァンフォーレ甲府が天皇杯優勝を果たし山梨県民の心を高揚させる素晴らしい贈り物になったことは記憶に新しいところです。
年末、日本銀行が金融政策運営として長期金利変動(許容)幅の上限を従来の±0.25%から±0.5%に拡大する決定を行いました。先行きの景気は資源高や海外経済減速による下押し圧力を受けるものの、新型コロナウィルスや供給制約が和らぐことで「回復していく」ものとみられ、その後は所得から支出への前向きの循環メカニズムが徐々に強まることで成長を続けると考えられるとの見方を示しました。リスク要因としては、海外の経済・物価動向、ウクライナ情勢、資源価格や内外の感染症の動向やその影響など、わが国経済をめぐる不確実性は極めて高く、金融・為替市場の動向や日本経済・物価への影響を「十分注視する必要がある」と表明しています。
本年もまた先行きに懸念の残るスタートとなった訳でありますが、私たちは、座して環境変化の好転を待つのではなく、自らが「行動を起こして」経営の自己変革や事業の再構築に挑むことによって、希望に満ちた輝ける1年にしていかなければなりません。そのためにはDX、GXやSDGSへの積極的な取り組みが必要不可欠でありますから、私たち県内経済団体は行政や大学などのご協力を頂きながら、伴走型支援を実践することにより、中小小規模事業所の活力強化と地域経済活性化に鋭意取り組んで参る所存であります。
本年の干支は癸卯(みずのと・う)であります。「癸」は物事の終わりと始まり、「卯」は安全、温和、跳躍を表します。長かった困難が終息し、かつての穏やかな日常が戻るとともに大いに飛躍を遂げる素晴らしい1年になることを期待してやみません。
新しい年が明るく輝ける年になりますよう心から祈念いたします。
3 祝いのことば (要旨)
渡邊 和彦 (山梨県副知事)
甲府商工会議所、山梨県経営者協会ならびに山梨経済同友会の皆様におかれましては、輝かしい新春を健やかにお迎えられたこととお喜び申し上げます。皆様には、旧年中本県経済発展のためにご尽力をいただくとともに、県政推進にご理解とご協力を賜り、改めてお礼申し上げます。昨年を振り返りますと、新型ウイルス感染症の影響が続く中、国際情勢の変化に伴って物価高騰や原材料供給の遅れなどがみられ、国内、県内経済とも難しい局面が続いてまいりました。一方、感染症対策との両立を図りながら、経済活動が活発になりかけた1年でもあり、暮れに発表された日銀短観では県内景気について基調としては「持ち直している」とされています。また、観光面におきましては、3年半ぶりに開催された信玄公まつりには、過去最多の17万8000人が訪れていただくなど、県内宿泊施設や観光地には旅行客の回復が見られるようにもなっております。
山梨県といたしましては、この機を逃がさず本年を本県経済の発展飛躍の年とすべく全力を尽くして参りたいと考えておりますので、皆様には一層のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
新しい年が皆様にとりまして明るく希望に満ちあふれた1年になりますことを、心からお祈り申し上げます。
樋口 雄一 (甲府市長)
甲府商工会議所、山梨県経営者協会ならびに山梨経済同友会の皆様におかれましては、地域経済の発展並びに甲府市政への深いご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。いよいよ2023年がスタートいたしました。今年は癸卯(みずのと・う)、これまでの努力が実を結び勢い良く成長し飛躍するとされております。長期に及んでいるコロナ禍を乗り越え、地域全体が明るく大きく飛躍・跳躍する年になるよう期待するところであります。
昨年は長引くコロナ禍に加えて、エネルギー価格や原材料価格の高騰、急激な円安の進行など、私たちの日常生活や地域経済に大きな影響を及ぼした年でありました。一方で自粛が続いていたイベントが再開され、3年ぶりに開催されました信玄公まつりや甲府大好き祭りには多くの人で賑わうとともに、年末年始も帰省ラッシュや初詣でにぎわう様子も見られました。Withコロナの考えのもと、徐々に社会経済活動が戻りつつあることを実感しているところです。コロナの第8波は依然として予断を許さない状況ではありますが、本市といたしましても、コロナ禍の反転攻勢に向けまして地域経済を支えて頂いている皆様方と連携する中で、本市の多彩な地域資源や豊かな自然環境を活かし、活力と魅力あふれる街として発展していけるよう全力で取り組んで参りますので、なお一層のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
皆様方の益々のご繁栄と、皆様方にとりましてこの1年が希望に満ちた素晴らしい年となりますことを、心からご祈念申し上げます。
水野 裕央 (日本銀行 甲府支店長)
明けましておめでとうございます。ただいまご紹介に預かりました日本銀行甲府支店長の水野です。本日は、新年祝賀合同互礼会にお招き頂き誠にありがとうございます。諸先輩方が多くいらっしゃる中で甚だ僭越ながら新年のご挨拶をさせて頂きます。
まず、私たちが新年をこうして迎えられるのは、感染症の最前線での対応やワクチン接種にあたられた医療機関・保健所の皆様、家計・企業への各種支援措置の検討やワクチン普及にご尽力された行政の皆様などのお蔭であり、改めて関係者の皆様に対して感謝いたしたいと思います。
さて、経済は長期的に重要な局面を迎えています。私は、バブル崩壊後の1995年に社会人になりました。良かったこともありましたが、約30年に亘って見てきた景色は、コストカットと過当競争、労働生産性や賃金上昇率の低さなどが多かったと思います。
しかしながら、そうした経済は、高齢化・人口減少に加え、エネルギーや食料を輸入に依存しているという構造問題と相まって、大きな壁にぶつかり、今まさに、「持続可能性」を大きなテーマに、生まれ変わろうとしています。人財は、設備と同様に宝であり、それらへの投資を通じて、付加価値を生み出す労働生産性の向上に向けて機運が高まりつつあります。経済の環境変化に応じた柔軟な事業転換やイノベーションも期待されます。
山梨県でも同様です。一例ですが、半導体・電子部品の分野における最先端技術の研究と製造、農業や観光業の高付加価値化、水素・燃料電池分野の研究開発と実用化などにより付加価値向上に向けた動きがあります。工場の自動化、スマート農業、ドローンなどの技術の活用などにより省人化への動きもあります。また、若手がサウナ施設、キッチンカーなどの時代のニーズに応じた新規創業に取り組んでいるほか、戦略的事業承継も見られ、労働生産性の向上や環境変化への挑戦が県内の至るところでみられています。
昨年、人気歌手Adoさんの「新時代」という音楽が大ヒットしたのも、こうした既存概念にとらわれない挑戦により、多くの人が新時代を切り拓こう、新しい景色を見たいという熱い思いが背景かもしれません。山梨県では、昨年ヴァンフォーレ甲府が挑戦に成功し、既に新しい時代に向けて頑張ってくださっていますので良いお手本になります。
今まで挑戦のお話しをしましたが、一方、リスクへの備えというのも重要であります。普段から地元テレビ局3局のアナウンサーが防災、減災への注意喚起をしてくださっています。近年、気候変動もあり大規模災害の発生が相次ぎますが、業務継続計画の策定やサプライチェーンの見直しなどの備えは欠かせません。また、警察庁が注意喚起されているように、サイバー空間における脅威も深刻化しており、情報セキュリティの確保も重要です。
こうした挑戦と備えが一段と広がり、山梨県経済が、将来に亘って、しなやかに形を変えつつ、時代が求める財・サービスを提供し、一段と輝いていくことを願って止みません。
皆様にとって、2023年が充実した一年になることを祈念しまして、新年のご挨拶とさせて頂きます。
4 表 彰「アマンオブジュエリー賞」授与(山梨県水晶宝飾協同組合)
山梨県水晶宝飾協同組合では、山梨県内で活躍した『宝石のまち甲府』を代表する方に『スタッド・ピン』をお贈りし、宝飾のPRをして頂いています。ヴァンフォーレ甲府は、第102回天皇杯全日本選手権大会にて優勝され、山梨県民に大きな感動を与えて頂きましたので、オリジナルGOLDスタッドピンを贈呈いたします。
◇受賞者◇ ヴァンフォーレ甲府
出席者 佐久間悟氏(㈱ヴァンフォーレ甲府山梨スポーツクラブ社長)
山本英臣選手、須貝英大選手、荒木翔選手
◇スタッドピン(25個)の授与
5 アトラクション (池田綾子 ミニ・コンサート)
◇演奏者◇
池田 綾子さん(シンガーソングライター、作詞・作曲家)
東京都出身、武蔵野音楽大学声楽科卒業。やまなし大使、富士川町観光大使
長谷川 久美子さん(ピアノ)
中北 裕子さん(パーカッション)
◇曲 目◇ 巡りゆく日々(NHKニュースかいドキ)、空の欠片(山梨中銀CMソング)ほか
6 閉会のことば 入倉 要 (山梨経済同友会代表幹事) (要旨)
本日皆様には、3年ぶりに行動制限のない年始とはいえ、まだまだ感染者数が高止まりしている中にあってご参加を頂き、感謝を申し上げます。また、この互礼会の設営運営にあたられた3団体の事務局にあっては準備も大変だったと思いますが、スタッフの皆さんに心よりお礼を申し上げます。同時に、来年の互例会にはもっと多くの方に集まって頂いて、食事もしながら懇親を深めるような互礼会が出来れば良いと期待しています。
さて、令和5年の経済活動がスタートしました。冒頭の進藤会頭のご挨拶にもありましたが、まだまだリスク・不確実的要因があって分からない部分もありますけれども、新しい動き、新しいものが生まれ始めて来ているのも事実です。私たち経済人は、待っているだけではなく、新たな流れをしっかり捉え、準備をしてそれを未来につなげていくことによって、強い地域経済を生み出していく一年にすることが、今年の課題であると感じた次第です。
閉会にあたり、我々の決意を新たに、心を一つにして一本締めにて締めくくりたいと思います。
(文責:事務局)